走査型電子顕微鏡 (SEM/EDX , FE-SEM)
装置概要
メーカー | 日立ハイテク(株) 走査型電子顕微鏡(SEM) |
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機種 | S-3000N |
設置場所 | 駿河台校舎2号館 地下1階 2010号室 |
メーカー | EDAX(株) エネルギー分散型X線マイクロアナライザ |
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機種 | Genesis2000 |
設置場所 | 駿河台校舎2号館 地下1階 2010号室 |
メーカー | 日立ハイテク(株) 電界放出形走査型電子顕微鏡(FE-SEM) |
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機種 | S-4500 |
設置場所 | 駿河台校舎2号館 地下1階 2010号室 |
メーカー | 日立ハイテク(株) イオンスパッタ |
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機種 | E-1010 (Pt-Pd,カーボンターゲット) |
設置場所 | 駿河台校舎2号館 地下1階 2010号室 |
原理と概要
走査型電子顕微鏡(SEM)とは
材料の表面形状,粉体の形状,分散性などを客観的に評価するに最適な装置が走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope; SEM)です.電子顕微鏡には試料に電子を当てて,透過してきた電子で画像を得る透過型電子顕微鏡(TEM)と,反射した電子で画像を得る走査型電子顕微鏡(SEM)に大別されますが,当センターでは多機能型,高解像度型の2 台の走査型電子顕微鏡(SEM)を保有しております.多機能型の走査型電子顕微鏡はタングステン酸フィラメントを電子源とした装置で,最高解像度は30 万倍(分解能3.0 nm)です.さらに,この装置にはエネルギー分散型X 線マイクロアナライザが組み込まれており,観察試料の成分分析,元素の分布(マッピング)を行うことができます.
一方,高解像度型の走査型電子顕微鏡は電解放出形(フィールドエミッション; FE)を電子源とした装置で,最高解像度50 万倍(分解能1.5 nm)であり,ナノサイズの微細構造やナノ粒子などの観察に適しています.
![sem05[1].gif](/application/files/1615/2809/4601/sem051.gif)
SEM-EDX で測定するための試料の準備
当センター所有の走査型電子顕微鏡での試料観察はS-3000N,S-4500 共通の試料台を使用します.観察する対象がバルク体,フィルム状の場合にはカーボンテープ等で試料台に固定します.一方,粉末試料の場合には試料台に貼り付けたカーボンテープの上に試料粉末を降りかけることで固定化します.なお,粉体試料の場合には装置内で飛散しないよう,しっかりと試料台に固定されていることを確認してください.一方,分散させた粉末試料を観察したい場合には,試料をアセトン等の揮発性溶媒に少量入れ,超音波分散後,アルミホイルの上に数滴滴下し乾燥させます.その後,試料のある部分を切り取り,カーボンテープで試料台に固定化してください.
一方,非導電性試料の場合にはイオンスパッタE-1010 を使用して事前に蒸着処理(Pt-Pd あるいはカーボンコーティング)を行う必要があります.
EDX による元素マッピング,定量,定性分析には液体窒素を使用します.使用を希望する方は前日に液体窒素タンクに液体窒素を充填しておいてください.タンク容量は10L です.
測定
- 測定はライセンス所有者(ランセンサー)が行って下さい.
- ライセンサー以外の使用は認めません.
- 不明な点は走査型電子顕微鏡(SEM)装置担当者にお尋ね下さい.
申し込み
1. | 材料創造研究センターにある月別予約表で確認し,予約(研究室名と利用者名)を記入して下さい.また,キャンセルする場合には,わかりしだい消して下さい.なお,利用予定日に不慮のトラブル等により装置利用ができない場合もあります. |
2. | 使用時間は1時間を1単位とします. |
使用方法
1. | 測定に必要な用具,溶剤は利用者が用意して下さい. |
2. | 使用開始前に計測機器及び付属装置の部品を点検してから使用して下さい. |
3. | 測定室利用中はライセンサーが責任を持って同室の管理をし,整理整頓に心掛け清潔を維持して下さい. |
4. | 装置の不備や故障,消耗品が残り少ないなどの場合は,必ずSEM 装置担当者に報告して下さい. |
5. | 測定終了後,装置使用報告書に必要事項を記入し,当センターに提出して下さい.装置使用報告書は当センターにあります.また,材料創造研究センターホームページからダウンロードできます. |